コラム

Search Consoleの[検索の生成AI]が全サイトに開放。開いたら「選べない」状態でした

2026年8月31日、Search Consoleの[検索の生成AI]設定が世界中のすべてのサイトに開放されました。AIによる概要やAIモードに自社サイトを載せるかどうかを、サイト側で選べる設定です。

「うちは何も触っていないから大丈夫」と思われるかもしれません。当社も同じつもりで自社のプロパティを開いたところ、「含める」も「除外する」も選べない状態になっていました。異常ではなく、多くのサイトがこうなります。この記事では、設定画面に実際に何が表示されるのか、そしてこの設定にまつわる3つの誤解を、公式ヘルプの文言と自社の管理画面で確かめながら整理します。レポートの数字の読み方はSearch Console「生成AIパフォーマンスレポート」の見方に書いたので、この記事は設定のほうに絞ります。

この記事でわかること

  • 8月31日に何が全サイトへ開放されたのか(公式の文言)
  • 選択肢は3つ。ただし多くのサイトでは2つが選べない状態になっている
  • 「現在の管理設定: 一致」だけでは、含めるか除外かは画面から読み取れない
  • 誤解1|除外すると順位が下がる → 公式は「シグナルとしては使用されません」
  • 誤解2|AIの学習を止められる → 別のスイッチ(Google-Extended / noindex)
  • 自社サイトの実数値。生成AIの表示回数は、ウェブ検索の3.2%でした

まず結論|工務店・リフォーム会社が押さえるべき3つ

この記事の要点

  • 今日やることは「見るだけ」です。意図せず「除外する」になっていないかを確認します。多くのサイトはそもそも選べない状態なので、確認は1分で終わります
  • 除外しても検索順位には影響しません。公式ヘルプに「ランキングや掲載可否のシグナルとしては使用されません」と明記されています。ただし逆に、含めても順位が上がるわけでもありません
  • この設定はAI学習の停止スイッチではありません。学習を止めたいなら Google-Extended、検索から消したいなら noindex。目的ごとに別のスイッチです

※ この記事はSearch Consoleの公式ヘルプ(日本語)と、当社が2026年9月7日に自社プロパティで行った実機確認にもとづくものです。管理画面は閲覧のみで、設定の変更は一切行っていません。

8月31日に、何が変わったのか

Search Consoleヘルプ「検索の生成AI設定」の冒頭に、こう書かれています。

Search Console ヘルプ「検索の生成 AI 設定」より(原文)

「注: 2026 年 8 月 31 日より、この設定は世界中のすべてのウェブサイトにリリースされています。」

数値を見る側の「生成AIパフォーマンスレポート」にも、同じ日付で「注: これらの分析情報は、2026 年 8 月 31 日付けで世界中のすべてのウェブサイトにリリースされました。」とあります。つまり設定とレポートが同時に全サイトへ開いた、というのが今回の変更です。

それまでは一部のプロパティだけで使える段階的な提供でした。「前に見に行ったときは無かった」という方も、いまはあるはずです。ただし同じヘルプに「段階的にリリースされているため、一部のプロパティはこのレポートにアクセスできません」という記述も残っています。開いて見えなくても異常ではありません。

[設定]>[検索の生成AI]を開いてみた

では実際の画面はどうなっているのか。当社の自社サイト(nextoria.jp)のプロパティを、2026年9月7日に開きました。場所は左メニューのいちばん下、[設定]の中です。

Search Consoleの設定画面。AI controlsというセクションに検索の生成AIがあり、継承元がnextoria.jpと表示されている
画面1|[設定]の中の「AI controls」。日本語UIの中でここだけ英語のまま表示されています

「全般設定」と「クロール」のあいだに「AI controls」というセクションがあり、その中に「検索の生成 AI」が入っています。ここだけ英語のままなので、日本語で探すと見つけにくい場所です。

そして右側の表示が「継承元: nextoria.jp」。すでにこの一覧の時点で、当社のプロパティが「自分で選んだ値」ではなく「親から引き継いだ値」であることが分かります。

選択肢は3つ。ただし当社は2つが選べなかった

検索の生成AIの設定画面。管理設定の継承元にチェックが入り、含める・除外するのラジオボタンと保存ボタンがグレーアウトしている
画面2|「継承」にチェックが入っている間は、下の2つと保存ボタンが押せません

開いた画面がこれです。上から順に、こうなっていました。

当社プロパティ(https://nextoria.jp/)の実際の状態(2026年9月7日)
表示されているもの 状態
管理設定の継承元: nextoria.jp 【デフォルト】 チェックあり(操作可能)
現在の管理設定: 一致 表示のみ
サイトのリンクとコンテンツを検索の生成AI機能に含める 選べない(グレーアウト)
サイトのリンクとコンテンツを検索の生成AI機能から除外する 選べない(グレーアウト)
保存ボタン 押せない(グレーアウト)

いちばん上の「継承」にチェックが入っているあいだは、下の2つを選べません。変更したければ、まずチェックを外す必要があります。逆に言えば、この状態なら誤って「除外する」を選んでしまう心配もありません。

公式ヘルプは3つの選択肢をこう定義しています。

Search Consoleヘルプの3つの選択肢の説明。含める、除外する、親から設定を継承するの定義が書かれている
画面3|公式ヘルプの3つの選択肢。デフォルトの説明が2か所に分かれています
3つの選択肢と、デフォルトの扱い(Search Console ヘルプより)
選択肢 意味 デフォルトになる条件
含める AI概要・AIモードに表示され、AIの回答の根拠として使われる すべてのプロパティのデフォルト
除外する 表示されず、根拠にも使われない。この経路のトラフィックはゼロになる
親から設定を継承する 親プロパティの値に従う。親を変えると自動で反映される 親プロパティがある場合のデフォルト

ここが読み違えやすいところです。「含めるがデフォルト」と「親があれば継承がデフォルト」は、どちらもヘルプに書かれています。矛盾ではなく、親プロパティの有無で決まるという話です。

「一致」だけでは、含めるか除外かは分からない

当社の画面には「現在の管理設定: 一致」とだけ表示されていました。親と同じ値だ、という意味です。ただしこの表示から、その値が「含める」なのか「除外する」なのかは読み取れません。

実務上はこう考えてください。誰も触っていなければ「含める」です。親の側でも誰も変更していなければ、ヘルプの言う「すべてのプロパティのデフォルト」が効いています。逆に外部の制作会社が管理していた期間があるサイトは、親プロパティ側を一度見ておく価値があります。

親プロパティがあるかどうかの見分け方

継承が起きる組み合わせ

  • ドメインプロパティ1つだけで運用している → 親がないので自分で選べます
  • ドメインとURLプレフィックスの両方がある → URLプレフィックス側は継承になります
  • URLプレフィックスが複数ある(www あり・なしなど)→ 上位のものが親になります

当社は www ありと www なしの2つを持っており、どちらも「継承元: nextoria.jp」でした。工務店のサイトでも、リニューアルやhttps化のときにプロパティが増えているケースは珍しくありません。

この設定にまつわる3つの誤解

誤解1|除外すると、検索順位が下がる

下がりません。公式ヘルプにこう書かれています。

Search Consoleヘルプのサイトを除外するとどうなりますかの説明。ランキングや掲載可否のシグナルとしては使用されないと書かれている
画面4|「ランキングや掲載可否のシグナルとしては使用されません」と明記されています

Search Console ヘルプ「検索の生成 AI 設定」より(原文)

「この設定は、特定の検索の生成 AI 機能にお客様のコンテンツを表示するかどうかにのみ影響します。Google 検索の他の部分に影響を与えるランキングや掲載可否のシグナルとしては使用されません。」

裏返しても成り立ちます。「含める」にしても順位が上がるわけではありません。順位とは無関係の、表示の可否だけを決めるスイッチです。

もう1つ。除外しても他社のコンテンツはAIの回答に使われ続けます。ヘルプにも「他のサイトのコンテンツは引き続きこれらの機能で利用可能なため、お客様のコンテンツと類似したものが表示される場合があります」とあります。自社が消えるだけで、同業他社の情報でAIが答える状態は変わりません。

誤解2|これでAIの学習を止められる

止められません。「この設定は AI のトレーニングには影響しません」とヘルプに明記されています。目的別に別のスイッチがあります。

目的別の3つのスイッチの整理。検索の生成AI設定、Google-Extended、noindexがそれぞれ何を止めるかの比較表
図1|「AIに使われたくない」と一言で言っても、止めたい対象によってスイッチが違います

混同したまま「除外する」を押しても、期待した結果になりません。止めたいものが何なのかを先に決めてから、対応するスイッチを触ってください。

誤解3|対象はAI概要とAIモードだけ

3つです。ヘルプが挙げているのは「AI による概要」「AI モード」「Google Discover の生成 AI 機能」除外するとDiscoverの生成AI機能からも外れます。

ややこしいのは、レポートのほうは検索とDiscoverで分かれていることです。今回開放された「生成AIパフォーマンスレポート(検索)」に含まれるのはAI概要とAIモードだけで、Discoverは別レポートになります。設定は3つまとめて、レポートは2つに分かれていると覚えてください。

なお、設定を変えたときの反映は「設定が有効になってから1〜2日以内」、キャッシュや伝播の状況によっては数日かかる、とされています。押してすぐ消えるものではありません。

自社の数字を、基準値として残しました

設定を確認したついでに、レポート側の数字も記録しました。今後「AI経由の露出が増えたか減ったか」を語るには、いまの数字が要ります。

nextoria.jpの実データ。生成AIの表示回数93、ウェブ検索の表示回数2876、比率3.2パーセント
図2|当社サイトの実数値(2026年9月7日時点・自社Search Consoleより)

生成AIの表示回数は、ウェブ検索の3.2%だった

同じ期間で並べると、ウェブ検索の表示回数2,876回に対して、生成AI機能での表示回数は93回。比率にして3.2%でした。ちなみに同期間のウェブ検索はクリック132回、CTR 4.6%、平均掲載順位8.1です。

ここで大事なのは、この93回は2,876回の外にある数字ではないということです。ヘルプに「生成 AI パフォーマンス レポートには、パフォーマンス レポート(検索結果)のウェブ検索タイプからのデータが含まれます」とあります。足し算ではなく内数です。「検索の表示回数+AIの表示回数」で合計を出すと、二重に数えることになります。

3か月を選んでも、データは26日分しかなかった

期間の指定は「24時間/7日間/28日間/3か月」から選べます。ところが3か月を選んでも、当社のグラフに出たのは2026年8月11日から9月5日までの26日分だけでした。過去に遡ってデータが作られるわけではありません。

だから「今の数字を残しておく」ことに意味があります。あとから振り返ろうとしても、遡れないからです。スクリーンショットを1枚撮って、日付をつけて保存しておいてください。

グラフの93と、表の合計95が合わない

ページ別の表を全部足すと95になり、グラフの93と2回ぶんずれます。これは不具合ではなく、ヘルプが先に説明していることです。

Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」より(原文)

「たとえば、生成 AI 検索結果機能に同じサイトからの検索結果が 2 件表示された場合、グラフの合計ではそれらが単一のインプレッションとしてカウントされます。」

「不一致: グラフの合計が表の合計と一致しない場合があります。これは通常、集計方法の違い(プロパティごとか、ページごとか)によるものです。」

グラフはプロパティ単位、ページ別の表はページ単位で数えています。1回のAI回答に自社のページが2つ引用されれば、グラフでは1、表では2になります。クライアントへの報告で「数字が合わない」と言われる前に、この差は押さえておいてください。

ついでに実務的な話をもう1つ。クエリ(検索語句)で見る機能はありません。タブはページ・国・デバイス・日の4つだけです。どのページが拾われているかは分かりますが、どんな質問で拾われたかは分かりません。誰が引用されているのかを別の方法で確かめた話は、AIで調べた人の7割が引用元を見に行くに書いています。

今日やること3つ

今日やること3つの表。設定の確認、基準値の記録、引用されているページの点検
図3|3つとも閲覧だけで終わります。設定を変える必要はありません

1|[設定]>[検索の生成AI]を開いて、状態を見る(1分)

左メニューのいちばん下[設定]→「AI controls」→「検索の生成 AI」。見るのは「除外する」が選ばれていないかの1点だけ。「継承元: ◯◯」と出てラジオがグレーアウトしているなら、そのままで問題ありません。

2|レポートを開いて、今の数字を残す(3分)

[検索パフォーマンス]→[生成AI]。期間を「3か月」にして、合計表示回数とページ別の表をスクリーンショットで保存してください。日付をファイル名に入れておくと、後で並べられます。

3|拾われているページの、情報の鮮度を確かめる(30分)

表の上位に出たページを開いて、施工価格の目安・対応エリア・工期が古くなっていないかを見てください。当社の場合、上位は費用に触れたコラムと会社概要ページでした。工務店・リフォーム会社では会社概要が上位に来ることが多いので、対応エリアの記述は特に確認をおすすめします。

よくある質問

Q. 「除外する」を選んだほうがいい会社はありますか。

工務店・リフォーム会社では、まず無いと考えています。AI経由の露出を自分から捨てることになるためです。除外を検討するのは、本文を読ませること自体が売上になる出版社やデータベース事業者です。迷ったら、そのままにしておいてください。

Q. 設定がグレーアウトしていて確認できません。問題ですか。

問題ありません。親プロパティから継承している状態です。実際の値を見たい場合は、親プロパティ側で同じ画面を開いてください。親にアクセスできない場合は、誰が管理しているかを確認するところからになります。

Q. レポートが出てきません。

ヘルプは段階的リリースでまだアクセスできない場合と、生成AI機能での表示回数が十分にない場合の2つを挙げています。自分で「除外する」を選んでいる場合も出ません。公開して間もないサイトでは、しばらく出ないことがあります。

まとめ

この記事の結論

  1. 8月31日に、設定とレポートが全サイトへ開放されました。やることは「除外する」になっていないかの確認だけで、1分で終わります
  2. 多くのサイトは「継承」になっていて、そもそも選べません。異常ではありません。触らないでください
  3. この設定は順位にもAI学習にも影響しません。止めたいものが何かで、使うスイッチが変わります

設定そのものは、ほとんどの会社にとって「見て、閉じる」だけのものです。むしろ価値があるのは、そのついでに今の数字を残しておくことのほうだと考えています。データは遡れません。

Search Consoleを開いて、設定を見て、スクリーンショットを1枚撮る。5分の作業です。半年後に「AI経由は増えたのか」を話せるかどうかは、今日それをやったかで決まります。

設定を確認したら、次は施策の中身です。「LLMO対策」として挙げられる施策のうち5つを、Googleは「する必要のないこと」と名指ししています。詳しくはLLMO対策は必要か。Googleが「する必要のないこと」を5つ名指ししていますをご覧ください。

AI検索での自社サイトの現在地を、一度整理しませんか。

株式会社NEXTORIAは、工務店・住宅会社・リフォーム会社に特化したAI×Webマーケティング支援を行っています。Search Consoleの設定とレポートの棚卸し、AI検索での引用状況の測定、費用ページ・施工事例ページの整備から、Google広告・Meta広告の運用代行まで、マーケティングチームが対応します。累計60社を超えるご支援のなかで蓄積した、住宅・リフォーム業界に固有の型をそのままお使いいただけます。

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出典

  • Search Console ヘルプ「検索の生成 AI 設定」(2026年9月7日に確認。2026年8月31日の全サイトリリース、3つの選択肢とデフォルトの条件、ランキング・掲載可否への非影響、AIトレーニングとの区別、反映までの時間、継承の仕組み)
    https://support.google.com/webmasters/answer/16908024?hl=ja
  • Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」(2026年9月7日に確認。インプレッション数の定義、レポートが出ない理由、含まれる機能、集計方法の違いによる不一致、ウェブ検索タイプの内数であること)
    https://support.google.com/webmasters/answer/16984139?hl=ja
  • 管理画面の実機確認は、株式会社NEXTORIAが自社のSearch Consoleプロパティ(https://nextoria.jp/ および https://www.nextoria.jp/)で2026年9月7日に行ったものです。閲覧と画面遷移のみで、設定の変更は行っていません。

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