InstagramのAI生成プロフィールラベル。ほとんどの工務店は対応不要ですが、設定画面が紛らわしい
2026年8月31日、Instagramが「AI生成プロフィール」ラベルを発表しました。従来の「AIクリエイター」ラベルを改称したもので、該当するのにラベルを付けていないプロフィールは、リーチが制限されます。
「AIを使っているとリーチが落ちる」と読めてしまう話ですが、結論から言うと、工務店・リフォーム会社のほとんどは何もしなくて問題ありません。対象は「AIをよく使うアカウント」ではなく「プロフィールに登場する人物そのものがAI生成のアカウント」だからです。ただし1つ落とし穴があります。当社の自社アカウントで設定画面を開いたところ、画面に書かれている説明文が、公式ブログの説明と食い違っていました。画面の日本語だけを読んで判断すると、本来不要なラベルを付けてしまいかねません。
この記事でわかること
- 対象は「AI生成の人物が登場するプロフィール」だけ。AIツールを使うことではない
- 公式ブログの同じページに「制限されます」と「制限される可能性があります」が両方ある
- ラベルは2種類ある。アカウント全体に付くものと、投稿ごとに付くもの
- 自社アカウントの画面は、9月7日時点でまだ旧名称「AIクリエイター」のままだった
- その画面の説明文が「コンテンツでよくAIを使用する場合に」となっていて紛らわしい
- アカウントステータスの「リーチの制限」に、正常な状態がどう見えるか
まず結論|工務店・リフォーム会社が押さえるべき4つ
この記事の要点
- ほとんどの会社は対応不要です。公式が「制作プロセスの一環としてAIツールを使用しているだけのクリエイターは、このラベルを追加する必要はありません」と明記しています
- 対象は「AI生成の人物」を定期的に投稿しているアカウントです。AI生成のイメージモデルや案内役キャラをアカウントの顔にしていなければ、関係ありません
- 設定画面の説明文は、公式ブログと食い違っています。「コンテンツでよくAIを使用する場合に」と書かれているので、画面だけ読むと付けるべきだと誤解します
- やることは確認だけで、1分で終わります。該当しないなら、トグルは触らないでください
※ この記事はInstagram for Creatorsの公式ブログ・Instagramヘルプセンター(いずれも日本語版)と、当社が2026年9月7日に自社アカウント(@nextoria.offical)で行った実機確認にもとづくものです。管理画面は閲覧のみで、設定の変更は一切行っていません。
8月31日に、何が発表されたのか
Instagram for Creatorsの公式ブログに、こう書かれています。
Instagram for Creators 公式ブログより(日本語版・原文)
「本日、「AIクリエイター」ラベルの名称が「AI生成プロフィール」に変更されます。これにより、プロフィールに掲載されているのが人間ではなくAI生成の人物であることが利用者にとってより明確になります。また、AI生成の人物が掲載されているのにこのラベルが追加されていないプロフィールについては、リーチが制限されます。」
ポイントは「AI生成の人物が掲載されているのに」という条件です。AIを使っているかどうかではなく、プロフィールに出てくる人物そのものがAI生成かどうかで決まります。
同じページに、強さの違う2つの書き方がある
気をつけて読むと、同じページの少し下にはこう書かれています。
同じページの本文より(原文)
「AI生成のプロフィールに適切なラベルを付けないクリエイターは、プロフィールのリーチが制限される可能性があります。」
冒頭は「制限されます」、本文は「制限される可能性があります」。断定と可能性が同じページに併存しています。どちらが正しいという話ではなく、「該当するのに付けていなければ、いずれ制限され得る」と読むのが実態に近いと考えています。
そして制限の程度を示す数値は、どこにも公表されていません。「何割落ちる」といった数字を見かけたら、それは推測です。
対象は「AI生成の人物」。AIツールを使うことではありません
ここが最も誤解されるところです。公式は、はっきり線を引いています。
Instagram for Creators 公式ブログより(原文)
「制作プロセスの一環としてAIツールを使用しているだけのクリエイターは、このラベルを追加する必要はありません。」
施工写真の明るさ補正、AIでのキャプション下書き、AIで作った図解バナー。どれもこのラベルの対象ではありません。対象になるのは、AI生成のイメージモデルや案内役キャラクターを「アカウントの顔」として定期的に登場させている場合です。
ラベルは2種類ある。ここを混同しないでください
Instagramヘルプセンターより(原文)
「このラベルはアカウント全体に適用されます。AIツールを使用して投稿の作成や改変を行った場合に個々の投稿に表示されるAIコンテンツラベルとは異なります。」
AIで加工した画像を投稿すると、その投稿にAIコンテンツラベルが付くことがあります。これは今回の話とは別物です。投稿単位のラベルが付いたからといって、アカウント全体のラベルを付ける必要はありません。
「Instagramが判断した場合」という条件
もう1つ、ヘルプにこう書かれています。
Instagramヘルプセンターより(原文)
「AI生成プロフィールであるとInstagramが判断したアカウントがラベルを付けずにそのままである場合、アカウントのリーチが制限されることがあります。」
自己申告ではなく、Instagram側が検出して判断します。だからこそ、公式は復帰の道を2つ用意しています。①ラベルを追加する、②異議申し立てをする。誤って制限されたと思う場合は、後者を使えます。
自社アカウントを開いて確かめました
では、実際の画面はどうなっているのか。当社の自社アカウント(@nextoria.offical)を、2026年9月7日にパソコンのブラウザから開きました。
画面はまだ旧名称「AIクリエイター」のままだった
[設定]→[プロフィールを編集]の中に、「AIクリエイター」というセクションがありました。公式ブログは「本日、名称が『AI生成プロフィール』に変更されます」と書いていますが、この画面に「AI生成プロフィール」という文字列は1か所もありません。ページ内を検索して確認しました。
つまり、日本のアカウントでは名称変更がまだ反映されていません。公式はロールアウトの時期も対象国も公表していないので、これは異常ではなく、順次切り替わっていく途中だと考えられます。「新しい名前で探しても見つからない」ときは、旧名称の「AIクリエイター」を探してください。
説明文が公式と食い違っていて、逆の判断をしかねない
そして、ここが今回いちばんお伝えしたい点です。画面の説明文はこうなっていました。
プロフィール編集画面の説明文(2026年9月7日時点)
「コンテンツでよくAIを使用する場合に、このラベルをプロフィールに追加します。」
公式ブログは「AIツールを使用しているだけのクリエイターは追加する必要はありません」と書いています。画面の説明文は、その逆に読めます。
施工写真をAIで補正している工務店の担当者がこの画面を見たら、「うちもよくAIを使っているから、付けたほうがいいのでは」と考えても無理はありません。これは旧「AIクリエイター」ラベル時代の説明文が残っているためと思われますが、画面の日本語だけで判断せず、公式ブログとヘルプの条件で判断してください。
アカウントステータスに「リーチの制限」という項目がある
制限がかかったかどうかを確認する場所も、実際に開きました。[設定]→[詳細とサポート]→[アカウントステータス]です。パソコンのブラウザからも開けました。
3つの項目のうち「リーチの制限」を開くと、「アカウントのリーチに制限はありません」と表示されました。問題がない状態がどう見えるかを知っておくと、月次のチェックが一瞬で終わります。
そしてもう1つ。この画面の「あなたをフォローしていない人」の説明に、こう書かれていました。
アカウントステータス「リーチの制限」の画面より
「あなたのアカウントとコンテンツは、発見、リール、フィードなどの場所でおすすめされる可能性があります。」
公式ブログには「おすすめ(recommendations)」としか書かれておらず、具体的な面の名指しはありません。ところが管理画面のほうには「発見、リール、フィード」と書いてあります。報道が補足していた面の名前は、Instagram自身の画面に由来するもので、根拠のない推測ではありませんでした。
今日やること3つ
1|「アカウントの顔」がAI生成の人物でないか確認する(1分)
プロフィール写真、固定投稿、よく登場するキャラクター。この中に、実在しない人物をAIで作って使っているものがあるかどうかだけを見てください。無ければ、この記事の対応はここで終わりです。
2|アカウントステータスの「リーチの制限」を開く(1分)
[設定]→[詳細とサポート]→[アカウントステータス]→[リーチの制限]。「アカウントのリーチに制限はありません」と出ていれば問題ありません。制限がかかると、ここに通知が届きます。
3|月次のチェック項目に加える(毎月1分)
Instagramの数値を毎月見ている会社は、そのついでにアカウントステータスも開く運用にしてください。リーチが落ちたときに「アルゴリズムのせいか、制限か」を切り分けられます。広告の配信面の変化を追う話は、Meta広告の「手動配置」が消える件にも書いています。
該当する場合だけ、ここまでやります
- プロフィール編集画面で「AI生成プロフィール」(現在は「AIクリエイター」)のトグルをオンにする
- 公式は「積極的に追加しているクリエイターについては、プロフィールのリーチに変わりはありません」と明記しています。自主的に付けたことでリーチが下がることはありません
- 該当しなくなった場合は、あとから削除できます
まだわかっていないこと
| わかっていないこと | 理由 |
|---|---|
| 制限された場合、リーチがどれだけ落ちるか | 数値は一切公表されていません |
| 日本での適用開始日 | ロールアウト時期・対象国とも公表なし。自社画面は9月7日時点で旧名称のまま |
| Instagramが「AI生成の人物」をどう判定しているか | 判定の基準は公開されていません |
| 設定画面の説明文がいつ直るか | 当社で確認できた範囲では、旧名称・旧説明のままです |
よくある質問
Q. 施工写真をAIで補正しています。ラベルは必要ですか。
不要です。公式が「制作プロセスの一環としてAIツールを使用しているだけのクリエイターは、このラベルを追加する必要はありません」と明記しています。対象はプロフィールに登場する人物そのものがAI生成である場合です。写真の補正、キャプションの下書き、図解バナーの作成はいずれも該当しません。
Q. 念のため付けておいたほうが安全ではないですか。
おすすめしません。リーチ上のペナルティはありませんが、プロフィールと、フィード・リール・ストーリーズの投稿の横、コメントやメッセージの横にまでラベルが表示されます。実在するスタッフや施工現場を載せている工務店が「AI生成の人物のアカウント」と表示されるのは、信頼の面で逆効果です。
Q. AIで作ったキャラクターを案内役に使っています。どうすべきですか。
該当する可能性が高いので、ラベルを付けてください。そのうえで、AI生成であることをプロフィール文でも一言添えることをおすすめします。隠すより明示するほうが、住宅・リフォームのように信頼が受注に直結する業種では有利に働くと考えています。
まとめ
この記事の結論
- ほとんどの工務店・リフォーム会社は対応不要です。対象は「AI生成の人物」が登場するアカウントで、AIツールを使うことではありません
- 設定画面の説明文は公式と食い違っています。「コンテンツでよくAIを使用する場合に」と書かれていますが、これに従って付けないでください
- やることは確認だけ。アカウントの顔と、アカウントステータスの「リーチの制限」を見て終わりです
この手のニュースは「AIを使うと不利になる」という形で伝わりがちです。実際に公式の原文と管理画面を突き合わせると、そうではありませんでした。むしろ画面の説明文のほうが古いまま残っていて、そちらを信じると間違えるという状態です。
プロフィール編集画面を開いて、アカウントの顔を確認する。2分の作業です。ほとんどの会社は、それで終わります。
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出典
- Instagram for Creators「InstagramのAI生成プロフィールの透明性を高める」(2026年8月31日付・日本語版を2026年9月7日に確認。名称変更、リーチ制限、AIツール利用者は対象外、自主的な追加でリーチは変わらない、復帰の2つの方法)
https://creators.instagram.com/blog/ai-generated-profile-label - Instagramヘルプセンター「InstagramのAI生成プロフィールについて」(2026年9月7日に確認。ラベルが表示される3か所、アカウント全体に適用されること、AIコンテンツラベルとの違い、Instagramが判断した場合の記述)
https://help.instagram.com/1555776438852001 - Instagramヘルプセンター「Instagramでアカウントステータスを確認する」(2026年9月7日に確認。確認手順)
https://help.instagram.com/338481628002750/ - 管理画面の実機確認は、株式会社NEXTORIAが自社のInstagramアカウント(@nextoria.offical)で2026年9月7日に行ったものです。閲覧と画面遷移のみで、設定の変更は行っていません。